昔は良い子供

男性

言葉だけとは限らない

新しい特性を持つことから新型うつ病とも呼ばれる非定型うつ病は、精神科でも患者数が増えているうつ病です。このタイプは従来のうつ病と違い、責任感が強い人ではなく、利己的で自己愛の強い人が罹りやすくなっています。自分を中心に物ごとを捉えるため、トラブルを起こしても自分に責任があるとは考えず、悪いのは他人であると決め付けるのが特徴です。また、非定型うつ病になりやすい方は忍耐力や協調性に欠け、それが原因で他人と摩擦を起こしても、非は他者や環境にあると考えます。そのため、調子が思わしくなければあっさりと欠勤し、そのことで他人に迷惑が及んでも気にしません。しかし、メンタル的には傷付きやすく、他罰的な性格でありながら、繊細な心の持ち主というのも特色です。とりわけ他人が下す自分への評価や言葉へは、過敏に反応する傾向が見られます。否定されたらちょっとのことでも深いダメージを負い、その反面、褒められても素直に受け取らず、勘ぐることもあるのです。ひと度傷付けば立ち直るまで相当な時間を要しますが、このような特徴の人は、幼少時代は意外に手が掛からず、良い子供だったという共通点もあります。成績が良く大人から褒められつつも、内心では自信を持っておらず、周囲からどう評価されているのか常に不安だった人が、発病しやすい疾患です。症状の改善では薬物治療が基本ですが、非定型うつ病を治すには、カウンセリングを病院で受けることも大切です。コミュニケーションを通して病状の回復を図るカウンセリングでは、言葉だけでなく、非言語コミュニケーションも重要な効果を持っています。例えば、正面からカウンセラーが自分と向き合って話を聞いてくれることをはじめ、優しい視線で見てくれるなど、言葉とは違った次元でも温かく接してくれるのです。重要な部分ではうなずいてくれますから、他人に共感してもらうことで、非定型うつ病の症状である不安の払拭にもつながります。カウンセラーの適切な仕草は時として言葉よりも安心感を与えてくれるため、それもカウンセリングの強みです。また、逆にカウンセラーも、患者側の話し方や表情など、言語以外のメッセージも読み取っています。良いカウンセラーなら、そこで得た情報も、話を聴こうという態度に反映してくれるので、話す方もとてもしゃべりやすくなる訳です。臨床心理士などはそれらのコミュニケーション法に精通したプロですから、友人や知人と話すのとは違い、症状の改善効果を持っています。特に治療的なカウンセリングでは、考え方などを見直すことで問題の解決に取り組めるため、非定型うつ病からの復帰に効果的です。